これまで購入した有料のWordPressテーマを使っていましたが、思い切って捨て、対話型AIと組んで自作の新テーマ「Journal」に乗り換えました。いま読んでいるこのブログ「経理のAI仕訳帳」も、その Journal で動いています。
たび有料テーマに限界を感じて、AIと一緒に自作テーマ「Journal」を作りました。判断の流れと数字を、再現できる粒度で残します。
結果は明確です。スマホの表示速度は約3倍、PageSpeedは96点。ついでにプラグインも18個から6個に整理しました。何をどう判断して進めたかを記録します。
有料テーマに感じていた限界
不満だらけだったわけではありません。むしろ高機能でした。ただ、使い込むほど引っかかる点が増えていきました。
- 設定項目が多すぎて、全部は覚えきれない。多機能ゆえに、どこで何を変えるのか把握しきれない
- 思ったとおりのデザインにできない。用意された枠内での調整になり、細部で妥協が出る
- 決定的だったのは、有料テーマを使っていてもPageSpeed Insightsのスコアが低かったこと
多機能の代償として重さを抱え、カスタマイズも頭打ち。「これ、自分の要件に合わせて作り直したほうが早いのでは?」と考えるようになりました。
「AIに作らせた方が早くないか?」
コードは趣味で書きますが、テーマをフルスクラッチで組むのは個人だと時間が足りない。そこで対話型AIと役割を分けました。
- 要件定義・設計・優先順位 → 自分
- 実装のたたき台 → AI
- レビューと本番反映の判断 → 自分
「こう動かしたい」を具体的に渡すほど、返ってくる実装の精度は上がります。曖昧な指示は曖昧な結果になる——仕様を詰める経理の仕事と本質は同じでした。
実際に入れた改善(ざっくり中身)
「自作」と言っても、奇抜なものを作ったわけではありません。ブログに必要な定番機能を、軽く・自分の要件に合わせて積んだ、という内容です。
- テーマに内蔵した機能:ダークモード/追従する自動目次/コードのシンタックスハイライト/シェアボタン・関連記事/会話吹き出し・ボックス・マーカーなどの装飾/SEO(OGP・構造化データ)
- 執筆と回遊の支援:内部ブログカード/手順・FAQ・比較のブロックパターン/手動指定とタグ・カテゴリを組み合わせた関連記事/公開日と更新日の分離表示
- 運用機能:投稿別SEO設定/一元管理CTA/モバイルメニューと画像表示のキーボード操作/チェックサム付きの自動更新
- プラグインをテーマに巻き取り:目次・コードハイライト・問い合わせフォームなどを自前実装し、プラグインを18個→6個に削減
- 速度のための具体策:重いコードハイライト用JS(約120KB)を軽量なものへ置き換え/一覧のサムネ画像を適正サイズで配信/不要なJavaScriptを削減
- データベースも最新化:MySQL 5.7 → MariaDB 10.5 へ移行
つまずいた点と、その対処
たびAIに任せただけで完成、とはいきません。本番反映と最終判断は、こちら側の仕事です。
実際、記事カードのリンクがHTMLの入れ子で壊れ、本文が出ない不具合も出ました。原因を切り分け、構造を直して解消。検証と修正の積み重ねが品質を決めます。
そして一番ハマったのが、モバイルだけ表示速度が激落ちした件です。原因はGoogle AdSenseの自動広告(Auto Ads)。長い記事ページで広告枠を差し込む処理が重く、本文の描画を2秒以上も遅らせていました。Auto Adsを外したら、一気に改善しました。
遅さの原因は広告スクリプトだった
計測ツールの数値を「サーバーが遅い」と思い込むと迷子になります。実際はサーバーは速く、広告スクリプトが描画を止めていた。スコアの「内訳」まで見るのが大事でした。
結果(実測)
| 指標 | Before(有料テーマ) | After(Journal) |
|---|---|---|
| 表示速度(LCP・モバイル) | 9.1秒 | 2.4秒 |
| PageSpeedスコア | 低評価 | 96点 |
| 不要なJavaScript | 553KB | 223KB |
| プラグイン数 | 18個 | 6個 |
要件を絞るほどテーマは軽くなる
多機能テーマを「盛る」より、自分の要件に絞って「削る」ほうが速くなる。プラグインも同じ発想で減らせます。
AIは「個人のリソースの壁」を壊す
今回いちばん実感したのはこれです。テーマの自作も、プラグインの全面見直しも、やればできるが、個人の時間では現実的でなかった作業でした。それがAIと組むことで、現実的なコストで実行できるようになった。
裏を返せば、これからは「どうAIを使うか」が、エンジニアかどうかに関係なく効いてくるということ。本業が経理でも、AIを道具として使いこなせれば、できることの範囲は一気に広がります。
その後はJournalを含む5つの個人開発を進め、実装だけでなくテストと運用までAIへ任せる範囲が広がりました。現在の分担は、バイブコーディングで一人開発がどう変わったかにまとめています。
テーマ「Journal」を公開しました
Journalは現在、インストール用ZIPとして公開しています。WordPress 6.4以上・PHP 7.4以上に対応し、導入後はWordPress管理画面から更新できます。このブログで実際に使っているテーマを、そのまま配布しています。
まとめ
非エンジニアでも、AIと組めば「自分専用の道具」は作れます。大事なのは、何を作るかを決め、公開後の更新と品質まで判断する側に回ることでした。Journalも実サイトで使いながら更新を続けています。
AIへ下書き、画像設定、公開後確認まで任せる現在のWordPress運用は、次の記事にまとめています。
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